減塩について
食塩をとりすぎるとどうなるの?
塩辛いものや味の濃いものなど、塩分を過剰に含む食事をしていると、身体の水分バランスや浸透圧を維持するために下記のような症状が頻繁に起こるようになり、身体に負荷がかかってしまいます。
- 血圧の上昇
- のどの渇き
- むくみ
また、塩分を過剰摂取していると、腎臓などに負担がかかり、生活習慣病の発症を招きやすくなります。
食塩を摂取した時の、体内の働き
- 過剰に塩分を摂取した場合、血液にナトリウムが必要以上に吸収されます。
- 体内では、ナトリウムを一定の濃度に維持しようと、血管内の水分を増やします。
- 結果、血液量が増えて血圧が上がり、心臓にも負担がかかります。
- 高血圧の状態が続くと、血管が損傷して動脈硬化を招きます。
- 動脈硬化が進行すると、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こす可能性があります。
塩分を取り過ぎるとリスクが高まる疾患
塩分の過剰摂取は、以下のような疾患のリスクを上昇させます。
- 高血圧
- 胃がん
- 腎結石
- 骨粗鬆症
高血圧
高血圧は、塩分を過剰摂取することにより血液中のナトリウム濃度が高くなることで起こりやすくなります。ナトリウムを一定の濃度に維持しようと、血管内の水分量が増え、血液量が多くなることで、血管壁に圧力がかかり高血圧になります。
高血圧になると血管が損傷しやすくなり、動脈硬化の進行を招きます。動脈硬化が進行した場合、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患、狭心症や心筋梗塞などの心疾患のリスクが高まります。
高血圧患者さんの割合は、20歳以上の場合、男性では57.4%、女性で42.1%です。このデータから分かるように、日本人の半数程度の方が高血圧状態であるのため、生活習慣に日頃から気を付けることが大切です。
胃がん
塩分の過剰摂取は胃がんの発症リスクも高めます。胃内の塩分濃度が上昇すると、胃の粘膜が損傷してしまいます。そうなると、胃炎が生じやすくなり、発がん因子の影響を受けやすくなることが分かっています。
脳血管疾患や心疾患とともに、胃がんも命を脅かす危険性のある重篤な疾患のため、塩分摂取量に注意を払いましょう。
腎結石
腎結石も塩分を摂り過ぎることで発症リスクが高まります。塩分を過剰摂取することで、尿中のカルシウム排泄量も増えるため、尿の通過経路に結石ができやすくなるとされています。また、塩分を過剰摂取することで、結石の発生を抑制する働き尿中クエン酸排泄量が減少します。
骨粗しょう症
骨粗しょう症は、過剰に体内に取り込まれた塩分がカルシウムと結びつき、尿中に排泄されてしまうことが原因で発症します。カルシウムを積極的に摂取していたとしても、塩分を過剰に摂取していては効果が弱まってしまいます。
高山市の減塩の課題
高山市の住民は、他の県に住む人々と比べて、塩分摂取量が多い人が8割以上だというデータがあります。これは、高山市は内陸の寒冷地域に位置し、塩蔵文化が伝統として残っていることが原因と考えられています。
海から離れた高山市では、海産物の輸送に塩漬けが一般的でした。また、冬季の雪による農作業の困難さから、保存のために野菜を漬物にする文化があります。このような文化的背景から、他県に比べて塩分摂取量が多い傾向があります。その結果、日常の食事では塩分が多く、塩辛い味付けが一般的です。
日常的に塩分が多い食事を摂ることが多く、塩辛い味付けが食卓に並びやすい特徴があります。しかし、こうした食習慣は高血圧の原因となり、脳血管疾患や心疾患の発症リスクが高まります。このような重篤な疾患を発症すると、要介護状態になりやすく、健康寿命も縮まります。
予防には、上述した内容から分かるように、塩分の摂取量をコントロールすることが必要です。特に、特定健診の対象となる40~74歳までの方は減塩を心がけ、食生活の見直しが重要です。また、減塩に取り組むことで、血圧降下剤の服用量を減らすことも可能です。
当院では、各患者様に適した食生活の改善方法をご提案しております。些細なことでも、気になる点がございましたら、お気軽にご相談ください。
塩分摂取の目標量について
塩分摂取量の目標値は、男性で1日に7.5g未満、女性で1日に6.5g未満とされています(2020年版「日本人の食事摂取基準」)。ところが、令和元年の国民健康・栄養調査によれば、男性は1日に10.9g、女性は1日に9.3gの塩分を摂取しており、目標値を大きく上回っています。
日本人は、他の国の方よりも塩分摂取量が多い特徴があります。一般的に、日本人の食生活は栄養バランスが整った一汁三菜がベースとなる和食が基本ですが、和食は特に塩分が多いとされています。このような傾向を踏まえて、日常生活で塩分摂取量に意識を向けることが重要です。
加工品の塩分量の計算の仕方
減塩にあたって、最初に各商品の塩分量を計算しましょう。商品の包装には栄養部成分表示が記載されており、塩分量を計算可能です。なお、「ナトリウム量=食塩量」と考えている方もよくいらっしゃいますが、実際は違います。
「食塩(g)=ナトリウム×2.54」が正しい計算式となります。
減塩で血圧はどのくらい下がる?
塩分の過剰摂取が高血圧の最も多い原因です。そのため、高血圧を改善するには減塩を心がけることはとても重要です。1日に1gの塩分を減らすことで、血圧が1mmHg低下すると考えられています。たとえば、1日に12g前後の塩分を摂取している場合、6gまで減らすと血圧が約7mmHg低下します。効果を実感しやすくするためには、定期的に血圧を測定することが重要です。
また、塩分を多く含む食品の摂取を控えるだけでなく、豆や大豆加工品、野菜、フルーツ、ヨーグルト、ナッツなど、血圧を下げる効果のある食材を摂取することもお勧めです。食事のバランスを整え、健康的な身体づくりに取り組みましょう。
減塩に向けた食事のコツ
塩分は、意識していないうちに摂ってしまいがちです。
以下では、お勧めの食生活の改善方法をご説明します。
塩分の少ない調味料を知ろう
最初に、塩分量の少ない調味料を把握しておきましょう。
以下は各調味料の大さじ1杯あたりの塩分量になります。
食塩 |
17.8g |
濃口醤油 |
2.6g |
米味噌 |
2.2g |
豆味噌 |
2.0g |
めんつゆ(3倍濃縮) |
1.7g |
ウスターソース |
1.5g |
ポン酢 |
1.0g |
ケチャップ |
0.5g |
マヨネーズ |
0.3g |
しょうが |
0g |
にんにく |
0g |
一例ですが、魚は塩焼きにするのではなく味噌煮にする、おひたしは醤油ではなくポン酢やめんつゆで味付けすることなどが効果的です。
また、塩分を多く含む調味料を用いた料理が1品ある場合、他の料理で塩分を調整することもお勧めです。例えば、トマトや豚肉、干ししいたけなどのうまみの強い食材を使用したり、煮物であればかつお節や昆布でだしをとったりすることで、塩分が少なくても料理を楽しむことができます。
スパイスや酸味、薬味を使用する
塩を使わずにスパイスや酸味、薬味で味付けすることも減塩のコツとして有効です。胡椒や山椒、生姜、唐辛子、わさび、カレー粉などを使用することで、しっかりとした味付けができますので、塩を抑えた料理も楽しめます。塩分量を減らすことで物足りなさを感じる場合、酢やスパイス、レモン、ゆずなどで酸味を加えるのもおすすめです。また、みょうがや生姜、ねぎ、しそなどの香味野菜を使うことでも味にアクセントをつけることができます。こうした工夫により、塩を使わずとも料理に締まりが出てきて、自然な形で減塩を進めることができます。
スープを飲み干さない
減塩のためには、スープ類を飲み干さないことも有効です。麺料理を例に挙げますが、麺とスープの両方に塩分が含まれています。たとえば、ラーメン1杯の塩分量が6.3gだとすれば、スープを全て残した場合は2.3gほどの塩分摂取量となり、半分残した場合は4.2gほどの減塩効果が期待できます。その他にも、例えば味噌汁では、自宅で作る場合は一般的に0.5gほどの塩分量ですが、インスタント製品では約2gの塩分量が含まれています。定食屋でも味噌汁が出てくることが多いですが、味が濃く塩分が多い場合もありますので、注意が必要です。自宅で味噌汁を食べる際には、できるだけ自分で作るようにし、外食する際にはできれば味噌汁は避けるようにしましょう。
また、自宅で味噌汁を作る際には、具材をたくさん入れることで各食材のうまみが引き立ちます。そのため、味噌や顆粒だしの塩分を減らしても美味しく食べられますし、具材をたくさん入れることでスープの量も減り、減塩効果が期待できます。
塩蔵品を控える
練り物や漬物、ソーセージやハム類などは塩分が多いため、摂取量には注意が必要です。加工品を味付けする際には、マヨネーズなどの調味料を使わず、胡椒などのスパイスを活用して塩分を調整しましょう。また、ベーコンやハムは下茹ですることで脂や脂肪分を落とせるので、試してみる価値があります。
漬物類に関しては、親子丼に添える紅生姜やカレーに添えるらっきょうや福神漬けなどは控えた方が良いでしょう。これらの料理には既に塩分が含まれているため、減塩を心掛ける場合は漬物類を控えることが賢明です。また、梅干しは健康のために摂取する方もいますが、塩分が多く含まれているため、食べる頻度を調整したり、減塩タイプを選んだりすることをお勧めします。
腹八分目を心掛ける
お腹いっぱいになるまで食べずに、腹八分目に留めておくことも減塩に繋がります。いくら塩分量を少ない食事にしたとしても、お腹いっぱいになるまで食べてしまうと塩分摂取量が増えてしまうことがあります。また、食べ過ぎは肥満の原因にもなり、血圧を高める要因になり得ます。例えば、おかずをおかわりしない、朝食は小さめのパンにするなど、日頃から腹八分目になるように心掛けましょう。
お酒も控えめに
お酒を控えることも減塩につながります。お酒そのものには塩分が多く含まれているわけではありませんが、おつまみの味が濃いことが多いため、おつまみを食べ過ぎると塩分摂取量が増えてしまいます。また、摂取カロリーが増えることで肥満にもつながります。さらに、酔ってくると満腹感を実感しにくくなり、食べ過ぎてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
亜鉛の働きと1日の摂取量
亜鉛とは
亜鉛は、体内にごくわずかしか存在しない必須ミネラルで、身体の維持と成長に欠かせません。100種類以上の酵素反応の活性化に関与し、眼球や皮膚、骨、肝臓、脾臓、前立腺など、全身の様々な部位に分布しています。特に、新しい細胞を作り出す際には、遺伝子情報の伝達やたんぱく質の形成など、重要な役割を果たし、成長や新陳代謝にも密接に関わっています。
また、亜鉛は味覚を感知する器官である味蕾細胞の再生にも寄与します。さらに、免疫力を高める働きもあります。体内に微量しか存在しない亜鉛ですが、これらの重要な役割を担っています。
高齢者が亜鉛不足になるとどうなるか
加齢に伴い、亜鉛が不足することで免疫力の低下や味覚異常、床ずれが治癒しにくくなるなどの症状が生じます。これらの症状は高齢者に限ったものではありませんが、高齢者は食事の摂取量が少なくなる傾向があるため、特に注意が必要です。
味覚異常
加齢に伴って味覚の感度が低下するという話を聞いたことがある方も多いでしょう。このような味覚異常は、亜鉛不足によって引き起こされる可能性があります。亜鉛は味覚に深く関与しており、食事量が減少すると亜鉛が不足しやすくなります。その結果、味覚異常が生じる可能性があります。
味覚異常が起こると、食事が美味しく感じられなくなり、食事量が減少し、さらに亜鉛不足が進む悪循環に陥る可能性があります。そのため、味覚異常が亜鉛不足による可能性がある場合は、早めに医師に相談することが重要です。
床ずれ
床ずれは、長時間同じ姿勢を保つことで皮膚の血流が悪くなり、起こる障害です。亜鉛不足により新陳代謝が低下すると、床ずれが治癒しにくくなることがあります。
床ずれは痛みを伴い、進行すると傷口に菌が侵入して重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。そのため、亜鉛不足は要介護状態の高齢者にとって深刻な問題となる場合があります。
免疫力の低下
亜鉛は免疫力の維持・向上に重要な役割を果たしています。そのため、亜鉛が不足すると免疫力が低下し、風邪などの感染症を発症しやすくなります。
亜鉛不足が原因となる症状には、味覚異常や床ずれ、免疫力の低下に加えて、貧血や口内炎、脱毛などもあります。これらの症状を予防するためにも、亜鉛を積極的に摂取することが重要です。
高齢者が1日にとりたい亜鉛の摂取量
高齢者が健康状態を保つためには、亜鉛が不可欠ですが、その日々の摂取量の目安を知っている方は少ないと思います。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、60歳以上の高齢者が1日に摂取すべき亜鉛の目安量は以下の通りです。
男性 |
女性 |
|||||
推定平均必要量 |
推奨量 |
耐用上限量 |
推定平均必要量 |
推奨量 |
耐用上限量 |
|
60〜69歳 |
8mg |
10mg |
45mg |
6mg |
8mg |
35mg |
70歳以上 |
8mg |
9mg |
40mg |
6mg |
7mg |
35mg |
※推定平均必要量:該当する性別や年齢の半数の方が摂取すべき量のことです。
※推奨量:該当する性別や年齢の大半の方が摂取すべき量のことです。
亜鉛を多く含む食品
亜鉛は肉類や魚介類に豊富に含まれています。
食品データベースによると、以下の食品が亜鉛を多く含んでいます。
食品名 |
成分量 100gあたりmg |
魚介類/かき/くん製油漬缶詰 |
25.4 |
魚介類/かき/養殖、水煮 |
18.3 |
穀類/こむぎ/[その他]/小麦はいが |
15.9 |
魚介類/かき/養殖、生 |
14.5 |
<魚介類/かき 養殖 フライ |
11.9 |
魚介類/(かつお類)/加工品/塩辛 |
11.8 |
調味料及び香辛料類/パプリカ/粉 |
10.3 |
魚介類/ぼら/からすみ |
9.3 |
肉類/うし/[加工品]/ビーフジャーキー |
8.8 |
肉類/ぶた/[その他]/スモークレバー |
8.7 |
種類別の食品例と食べやすい食品
以下では、亜鉛が豊富に含まれている魚介類、肉類を数種類紹介します。
※記載している値は100gごとの亜鉛の量になります。
魚介類
- ウナギの蒲焼:2.7mg
- イカナゴの煮干し:5.9mg
- タラコ:3.8mg
- ホタテ:6.1mg
- タバラガニ:6.3mg
- タタミイワシ:6.6mg
- カタクチイワシの煮干し:7.2mg
- ボラのカラスミ:9.3mg
- カキ:18.3mg
高齢者が食べやすいものは?
亜鉛を豊富に含む食品として有名なものは、海の幸である「かき」が挙げられます。
かきは、他の食品の中でも亜鉛の含有量が最も多いですが、毎日食べるとなると大変かと思います。そのため、かきの代わりにイカやカタクチイワシの煮干しがお勧めです。煮干しは亜鉛だけでなく、たんぱく質やカルシウムなどの栄養素が多く含まれています。そのままおやつとして食べたり、ミキサーなどで小さく粉砕してふりかけとして食べたりするのも良いでしょう。
肉類
- 豚(赤身、ヒレ):3.6m
- 牛(赤身、ヒレ)6.0mg
- 牛(モモ)6.6mg
高齢者が食べやすいものは?
上述した食品は日本人がよく食べるものばかりで、特に好んで食べる高齢者も多いと思います。自身の好みや日々の献立を考慮しながら、食品を選んでみることで、さらに食欲を刺激することができます。また、柔らかく煮込んだり、小さく切ったりするなど、調理方法に工夫を加えることも大切です。
また、魚介類や肉類の食品以外にも、納豆や豆腐、カシューナッツなども亜鉛が豊富に含まれています。例えば、カシューナッツは間食として手軽に摂取できるので、積極的に取り入れてみることも良いでしょう。
亜鉛と一緒にとりたい栄養素は?加工食品はNG
亜鉛含有量が多い食品を摂取しても、全てが体内に取り込まれるわけではありません。実際に取り込まれる量は約3割程度とされています。
しかし、他の栄養素と一緒に摂取することで亜鉛の吸収が促進されます。また、加工食品などには亜鉛の吸収を阻害するものも存在します。以下にその例をご紹介します。
亜鉛と一緒にとりたい動物性たんぱく質・クエン酸・ビタミンC
亜鉛は、クエン酸やビタミンC、動物性たんぱく質と一緒に摂取することで吸収が促進されます。亜鉛が豊富な魚介類や肉類を食べる際は、レモンなどのクエン酸やビタミンCを含む食品と一緒に摂取すると、亜鉛の吸収率が上がります。
加工食品が亜鉛不足を引き起こす?
加工食品の過剰摂取は亜鉛不足につながります。加工食品には、ポリリン酸やリン酸塩などの添加物が使われており、これらは亜鉛を体外に排泄する作用があります。日頃から加工食品を摂取している場合、亜鉛を積極的に摂取していても気付かない間に亜鉛不足の状態になっていることもありますので、できる限り避けましょう。また、加工食品の他にも、アルコールも亜鉛を体外に排泄する作用があり、穀物に含まれるフィチン酸や食物繊維は亜鉛の吸収を妨げる作用があります。
穀物には亜鉛が多く含まれていますが、フィチン酸により亜鉛の吸収率が低下します。そのため、穀物だけで亜鉛を摂取しようとすると、亜鉛不足に陥る可能性があるため、注意が必要です。
サプリメントによる亜鉛の過剰摂取に注意
亜鉛が不足することも注意が必要ですが、過剰摂取も慎重になる必要があります。長期間にわたって亜鉛を過剰に摂取すると、銅の吸収が阻害され、銅欠乏性貧血や腎機能の低下などの健康リスクが生じる可能性があります。厚生労働省によると、亜鉛の耐用上限量は60〜69歳の男性が1日に45mg、70歳以上の男性が1日に40mg、女性が60〜69歳および70歳以上の場合は1日に35mgです。
一般的な食事では亜鉛を過剰に摂取することはまれですが、サプリメントを使用することで過剰摂取してしまう可能性があります。サプリメントは亜鉛を手軽に摂取できる一方で、このようなリスクもあるため、注意が必要です。
高齢者の亜鉛不足について
高齢者に見られる味覚異常は、原因は加齢だけでなく、亜鉛不足によって起こっている可能性もあります。味覚異常になると食事量が低下してしまい、他の栄養素もしっかりと摂取できなくなる可能性があるため、毎日必要量の亜鉛を摂取することが大切です。
亜鉛を豊富に含む食品は、かき以外にも、牛肉、豚肉、豆腐など、よく食卓に並ぶものが多いです。サプリメントによって摂取することも選択肢の1つですが、過剰摂取にならないように摂取量には注意しましょう。亜鉛が不足すると味覚異常だけでなく、免疫力の低下、床ずれが治癒しづらくなることもあり、他にも様々な症状の原因になります。このことを知っている方は少ないです。当院では、亜鉛がなぜ必要なのか、何を食べた方が良いのかなど、患者様一人一人の状態に合わせて丁寧に指導しております。